2017年02月23日

THE BAWDIES『NEW』

  The Bawdies

                            撮影=Yuma Totsuka

先日ビルボードライブ東京でDJとしてサポートさせてもらったTHE BAWDIESに、今度はペンで迫りました。彼らのルーツから紐解く、メジャー6枚目のアルバム『NEW』の魅力について、じっくり語ってもらっています。ぜひご覧になってください。

SPICE・THE BAWDIESインタビュー


new

そしてここからは、僕が思う『NEW』の魅力について。

自分たちが生まれる前、1950年代や60年代のロックンロール・R&B、ブルーズやソウルへの憧れを前面に打ち出す姿勢は、デビュー時から一貫してぶれていない。しかしそこに感じるとてつもないエネルギーを伝えたいからこそ、ただ当時を再現するだけではいけない。それでは過去に勝てないし現代ではない。おそらく結成当初からそう考えていたのだろう。だからといって、いきなり奇をてらうようなことはせず、古き良き時代とじっくり向き合いながら、作品ごとにアップデートしてきた。時代が流れるスピードを感じながらも、決してそれに流されないこと。何かを伝えるためには、まず自分たちが本当の意味で楽しくあることを、第一に置いてきたのだろう。

では”本当の意味で楽しい”とはどういうことか?それは物事をとことん追求していく先にあるものだと思う。傍から見れば苦労を苦労と思わないアーティストもいるだろう。生みの苦しみととことんやりこめられるアーティストも。大雑把な言い方にはなるが、そこにかけた労力は同じだ。そのなかで、生き残るために、積極的にトレンドを取り入れ、トンネルを抜けて脚光を浴びるようになることもひとつの答えなのかもしれない。しかし、彼らは明らかにそういうタイプではない。もしそこに、認められない悔しさや伝わらないもどかしさがあっても目を背けない。ソウルは主食、そして自分たちが心底美味いと思った物事だけを骨に肉にし、オリジナルを極める。THE BAWDIESは現代に乗っかるバンドではなく、そうやって、現代を生み出すバンドなのだ。

そういう意味で、前作の『Boys!』はTHE BAWDIESのピークだと感じていた。しかし、それは良い意味で間違いだった。『NEW』はバンド史上最も多彩でポップアルバムとしての強度が高い作品となった。ロックンロール・R&B、ソウル、サイケデリック、インディーロック、パワーポップ、80'sポップ的な要素まで、時代にボーダーを引かず1950年代、60年代から今に連なっていることが印象的。意識的に取り入れたことも結果的にそこに近づいたこともあるとは思うが、初見のそれも含めて、板に付いていなければ出ないパワーをひしひしと感じる。ナチュラルでパワフル。ここまで散々理屈を述べてきたが、その前に感覚的にただ楽しい音楽であるためには、とても大切なことだ。誰かが初めて音楽を好きになるときに、ジャンルなんて意識するだろうか?その答えをロックンロールから突き付けたTHE BAWDIESという名の大衆音楽がここにある。アルバムタイトルのごとく、彼らの新章が始まったと言っていいだろう。

この『NEW』を引っ提げてのツアーは始まったばかり。僕もどこかで観に行きたいと思う。彼らの強い意志を感じ、見逃してはいけないという使命感にかられたから。

■THE BAWDIES / THE EDGE


THE BAWDIESオフィシャルサイト


at 08:12|Permalink

2017年02月21日

DJ SET LIST on 2.18 SUNNY SUNDAY SMILE

金閣寺

2月18日は京都METROでのSUNNY SUNDAY SMILEでした。東京に引っ越してからは初めてとなる関西でのDJ。ゲストのTHE SUZANのメンバーと一緒に、深夜に車を飛ばし当日の朝到着。近くに住んでいたからなのか、今までやったことがなかった京都観光をじっくり〜スーパー銭湯に行ってから会場入り。慣れ親しんだ場所が”遠征先”になった違和感と新鮮味、変な感じでした。

SUNNY SUNDAY SMILEでのDJは、”現場の空気”、”ルーツと今”というテーマが明確にある。もう少しかみ砕くと大きく4点。

■前のDJ・ゲスト出演者の流れを受ける。
■お客さんの表情やフロアの雰囲気を見て曲をセレクトする。
■ルーツから最新のナンバーまでしっかりかける。
■次のDJ・ゲスト出演者への流れを作る。

まあ現場は生もの、全然違うことをして結果オーライなんてこともあるわけですが。いずれにせよ、意味を考えずかけたことなんてただの一度もありません。当たり前のことですね(笑)。そしていつも思うのは、あなたに少しでもなにか伝わっていたなら、なにかしら良い感情を持って帰ってくれていたたなら嬉しい。僕はフロアのみんなにからいろんなことを吸収させてもらってるから。

今回のセットリスト(深夜1時20分〜2時)はこんな感じでした。前がRAMMELLSのライ。がめちゃくちゃ盛り上がっていたので、そのソウルフィーリングを受け継いで、ジャミロクワイかプリンス、ホセ・ジェイムズの新作辺りからとかいろいろ考えていたら……。最後の曲で轟音全開のカオティックな世界を描いてきた。本当に美しかった。そこでひとつのドラマが締まって新しい光が差した感じがあったので、ここは一発ロックンロールで次のクールを示そうと思った。そういうときにかける曲は、だいたい決まっている。その中からエルヴィスをチョイスしたら、グッドなダンスパーティが始まったのでそのまま……、という感じで、セットリストはあらかじめ決めてはいません。たまに聞かれるので念のため。全部現場で選んでます。そしてTHE SUZANのライブへ。

1.Elvis Presley / Jailhouse Rock
2.Wilson Picket / Land of 1000 Dance
3.Jackson 5 / I Want to You Back
4.Anderson .Paak / Come Down
5.Alabama Shakes / Don't Wanna Fight
6.Prince / Kiss
7.Brooklyn Funk Essentials / Blast It!
8.The xx / Dangerous
9.D.A.N. / Native Dancer
10.New Order / Bizarre Love Triangle
11.Blur / Girls And Boys
12.Gossip / Standing in The Way of Control
13.Elle King / Ex's & Oh's

これで40分くらい。1950年代に60年代、80年代、90年代、2000年代、2010年代、違和感のない流れを意識しながらの13曲。”伝える”というベクトルでは、2010年以降をうち6曲にできたのはよかったけど、せっかくだから1970年代も放り込みたかったのと、もう1曲発売ほやほやの新曲はかけたかった。かけたい曲はいくつかあった。

SUNNY SUNDAY SMILE、次回は3月25日土曜日。ゲストにはDATS、OUTATBERO、愛はズボーンを迎えます。ちなみに僕はジャスト0歳の誕生日です。なのでいつにもましてもてなします。楽しませます。よろしくお願いします。


at 04:51|Permalink

2017年02月17日

SUNNY SUNDAY SMILE 2.18

      SUNNY SUNDAY SMILE201702

明日2月18日土曜日は私TAISHI IWAMI、関西・京都に帰ります。今年最初の京都METROでのDJ。恒例のSUNNY SUNDAY SMILEです。ゲストにTHE SUZAN、RAMMELLS、Seuss、フードに大阪本町の人気カレー店Midnight Sunの面々にも会える。最高の夜にしたい。みなさんお待ちしてます。

■THE SUNAN / Devils


この曲はアメリカのFool's Goldから。レトロ60'sな香りや和の情緒が気負いなく、でも力強く現代的なポップに昇華されているんです。

THE SUZANはデビュー期にインタビューさせてもらって以来、ともに戦えるから個人的にも感慨深い。以前はMiila and the Geeksとして出演してくれたKAORUちゃんもいるし、ちゃんとその思いを形にするんでよろしく!

■RAMMELLS / Holiday


スムースなソウルフィーリングが心地良く、もっと泥臭くて初期衝動的な熱量もあって、こういう音楽に踊らされるんだよな。

■Seuss / C'mon Baby


Seussは新作「C'mon Baby」のフライヤーにライナーも書かせてもらったんですが、今回はDJとして、共に一夜を作ります。ロックンロールと自由を。


at 21:03|Permalink

2017年02月15日

Nobuaki Kaneko・Showcase『Captured』

 金子ノブアキ アー写

1月18日に新しい映像作品『Captured』をリリースした金子ノブアキさんにインタビューしました。RIZEや俳優業の話も交えながら、これから金子ノブアキはどこに行くのか?興味深い内容になっていると思います。

【金子ノブアキ・インタビュー前編】
【金子ノブアキ・インタビュー後編】

2009年1stアルバム『オルカ』〜現在に至るまでの軌跡を辿りつつ、単なるこれまでのMV集でもライブDVDでもない。音楽だけでなく映像にもこだわり、パフォーミングアーツカンパニーenraや清川あさ美といった様々な分野の芸術家・クリエイターとコラボしてきた彼だからこその、過去を振り返ったうえでの新たなチャレンジ。ライブ、MVをひとつの流れで織り交ぜながら、そこにドキュメントと新曲も。自らのカタログにまた違った光を当て、まだ見ぬ新章に希望を抱かせてくれる一枚。

Drum1

そして『Captured』で感じた彼の魅力にさらに迫るべく、2月11日は同作のショウケースライブを観に行ってきた。ビルボードライブ大阪、特に2016年は最も通い詰めたとても好きな場所。

登場シーンから鳥肌〜1曲目締めのフロアタムの音一発で完全に覚醒させられる。そこからのドラマがまた凄い。カオスの中で必死に鳴らされる音、吸い込まれ見とれる繊細で美しいタッチ、息を飲み瞬きもできないスレスレの緊張感、天に召されるような恍惚のとき。絶望も希望も、安易に言べきではないかも知れないけど生死をも感じさせる輪廻のようなステージ。

音楽的にはロックのダイナミズムあり渋いブルーズあり、ブレイクビーツ、ダブステップなど、そこは金子ノブアキとライブメンバーの草間敬、PABLO、映像やカメラのパワーがあってこそ、雑食でありながら筋の通った理想世界が実現。そして改めて歌メロと歌詞がたまらなくいい。金子ノブアキの心はライブでさらに際立っていた。

ライブの時間は80分ほどだったかな?完全にそこだけにしかない時間があった。精神と時の部屋の如く超濃厚なパフォーマンスを、インタビューさせてもらった時に本人がおっしゃってた、表面張力ギリギリのところまで。それが明日からの生きる力になる。


ベストライブでした。

■金子ノブアキ/オルカ


金子ノブアキのソロワークスの原点、「オルカ」は自分にとってもさらに大切な曲になった。終わっては始まる、その繰り返し。このメロディーがあれば、どんな混乱のなかでもしっかり立っていられる。




at 22:36|Permalink

2017年02月14日

Fashion with Music

東京に引っ越してきて、さっそくいろいろと新しい仕事をしています。

2月9日は僕もレギュラーDJとして参加することになった、UKのファッションブランドALLSAINTSとビルボードライブによる新パーティ「Fashion with Music」の第一回目でした。今回のスペシャルゲスト・ライブはTHE BAWDIES。

THE BAWDIES ROY

THE BAWDIESからミスターROYと。彼のシャツとちょっと全体は見にくいですが私のライダースはALLSAINTSのものです。

ビルボードライブは開場からライブ開演までの約1時間、食事を取りながらゆっくりできるのが特徴。僕はその時間のDJをしました。いつもナイトクラブでやっているような爆音で音楽を浴びて楽しんでもらうスタイルではないのですが、ビルボードという箱、オールセインツのブランドカラー、そしてTHE BAWDIESの背景にある音楽を意識して選曲。「あれDJがやってたんだ」くらいでなにか感じてもらえていたら嬉しいです。

そしてTHE BAWDIESのパフォーマンスが素晴らしかった。ゲストミュージシャンとしてベースにSCOOBIE DOからナガイケジョーさんが入ったため、ROYさんは頭2曲以外はベースを置いてハンドマイクで歌う。さらにピアノにはSOIL& "PIMP" SESSIONSから丈青さん、ホーン隊に同じくSOIL& "PIMP" SESSIONSからタブゾンビさん、Mountain Mocha Kilimanjaro・CENTRALから栗原健さんが登場。カヴァー曲もまじえたソウル色の強いパフォーマンスと、リリースしたばかりのアルバム『NEW』の進化を止めないTHE BAWDIES流ポップが入り混じる、刺激的な時間でした。アンコール最後はウィルソン・ピケット「ダンス天国」で大団円、「ナ〜ナナナナ♪」の大合唱、あの光景は忘れない。

このパーティはまた次回もあります。詳細についてはまたお知らせしますので、引き続きよろしくお願いします!

■THE BAWDIES / THE EDGE





at 02:02|Permalink

2017年02月10日

改めてご報告

大阪・心斎橋はROCKROCKで12年間毎月開催してきたShakermakerは、2016年12月30日をもってレギュラー開催を休止しました。最終日、びっくりするほど多くの方に来場いただき、暖かい言葉をかけていただきました。本当にありがとうございました。また心配の声なども上がっていたので改めて。休止する理由はネガティブなことではなく、単純に私TAISHI IWAMIが東京に引っ越すことにしたからです。と家を決めるのに少しもたついたのですが今は無事新居に。ネット環境と同時に思いも整ったのでこうして久しぶりにブログを書いています。

ではなぜ東京に移ることにしたのか。そこには良いことそうでないこと、パーソナルなこと、音楽というものに対して、たくさんの思いがあるわけですが結局は全ておもしろいことをするため。また関西にも必ず戻ります。Shakermakerもやります。果たせなかった約束も最後に新たに交わした約束もあるから。ダンスフロアで知り合ったみなさん仲間の音楽愛に引っ張られ、今自分はこうして楽しい毎日を過ごしているから。

なのでいろいろと考えたのですが、このブログも閉めずに、私の日々やおすすめ情報を、ここに綴っていくことにしました。引き続き何卒よろしくお願いします。

そしてShakermakerを開催している心斎橋ROCKROCKでは広さ的にできないライブや展示も含めた不定期パーティLOVE the ROCKは次回計画中ですので、楽しみにしていていただければと思います。

TAISHI IWAMI


at 14:53|Permalink
REGULAR EVENT
s92k
Shakermaker

心斎橋ROCKROCKにて12年間、毎月休まず開催しご愛好いただいたShakermakerは、2016年いっぱいでレギュラー開催を休止しました。また大きくなって帰ってきます。そのとき会いましょう!